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2019.11.21 豊田市立高岡中学校「命と食」全校道徳の授業で豚コレラを題材に授業が行われました。

トヨタファーム鋤柄の元に校長先生から届いた贈り物。その内容は言葉では伝えきれないほど感動的なものでした。


全校で学ぶ 「命」と「食」のつながり


愛知県豊田市高岡中学校
2019年11月21日 6時間目に全校生徒約483名(2019.4月現在)にむけて
校長である長坂校長先生が、道徳の授業を行いました。
内容は口蹄疫や豚コレラに苦悩する畜産農家についてです。

校長先生から、夢農人のメンバー トヨタファーム鋤柄に依頼があり、写真などの資料提供と取材対応の協力をさせていただきました。
きっかけは、新聞記事でした。


2019年9月13日 矢作新報「農の視点」 この記事をみてご連絡をいただきました。


この記事には豚コレラ発生で苦悩し、それでも立ち上がって経営を再開したトヨタファーム鋤柄の想いが書かれていました。校長先生は、すぐ身近で起ったこの問題を生徒たちに伝えたいと!自らご連絡をくださいました。


2010年宮崎県で口蹄疫が発生


2010年4月 宮崎県で発生した口蹄疫。健康な牛や豚を含め約29万頭が、
日本の畜産業を守るために、犠牲になった。

・『口蹄疫は人には感染しない』
・『口蹄疫に感染した牛の肉を食べても問題ない』
・『牛が口蹄疫に感染しても死に至る確率は低い』
・『口蹄疫は治る病気である』

それなのに、行われた殺処分。

最後に殺処分となった牛農家の方は、
「今まで自分たちの生活を支えてくれた牛たちに感謝しています。」
と飼っていた6頭の牛に花束を贈りました。


日本全体を、日本の家畜農家を守るために…。


実際に校長先生が使われたスライドです。生徒にわかりやすく書かれています。


2019年 愛知県豊田市で豚コレラ発生


2019年2月 愛知県でも発生した豚コレラ。高岡中学校と同じ豊田市の養豚場で発生。
自営隊も派遣され、5日間にわたり2,000頭もの豚が、殺処分となった。

・『豚コレラは人には感染しない』
・『豚コレラに感染した豚の肉を食べても問題はない』
・『豚・いのししによる熱性伝染病で伝染力は強い』


口蹄疫の時と同じ様に、「日本の経済を守るため」「日本の家畜農家を壊滅させないため」に行われる殺処分。

実際に殺処分の現場にいたスタッフ。
殺されていく豚たちの鳴き声や、異臭。
ストレスで感情がコントロールできなくなる状態での作業。
その異常な現場に自衛隊も耐え切れず、数日で撤収してしまう。

そんな中、養豚業者の社長は
「手塩にかけて育ててきた豚たちが、殺され埋められていくのを見て、あまりに辛くて涙が止まらなかった。自分も一緒に埋めてほしい」とさえ思ったといいます。


実際に埋められていく様子の写真もスライドで伝えました。衝撃的な写真です。


1頭もいなくなった養豚場は今…。


2019年7月 再開を決意 母豚8頭を導入
2019年11月現在 200頭
2年後には1,000頭を目標としている。
ただし、今度豚コレラが再発したら、廃業しなければならない。

そこまでしてでも、養豚業をなぜ続けるのか・・・。

「やむなく廃業した同業者も全国にたくさんいる。しかし、国民の生命につながる「食」
は、工業製品とは違う。誰かが作らなければ、食べるものはない。今後も食の安全性を守らなければならない」


その想いが再開を決意させたそうです。すべての人ができることではない、とてもすごい決断です。


スライドで命の大切さを伝える。現代の子供たちに伝わるように。


今井美樹さん「太陽のメロディー」。心に響くフレーズが多く、生徒のみなさんも涙を浮かべていたそうです。


心に響く道徳授業


校長先生は生徒に伝わりやすいように、
歌手 今井美樹さんの歌う「太陽のメロディー」という曲を応援ソングとして生徒に聞いてもらいながら、授業を行いました。
校長先生が実際に生徒のために作ったスライドは、とても素晴らしく、実際に涙が溢れ出る生徒もたくさんいました。

そして、校長先生が今回の授業によって、生徒たちが感じたこと、養豚農家さんへ伝えたいメッセージを書いてください、とプリントを配布したところ、ほとんどの生徒が
用紙いっぱいに感想やメッセージを書いて、提出してくれたそうです。


用紙いっぱいに書かれた生徒たちの感想。一枚一枚大切にファイルされていました。


全然興味のなかった生徒たちも、道徳の授業後には、色々な角度から現実の大変さをしって驚いた様子が綴られています。


・食事をできることは当たり前のことではない。
・命を食べる行為が食事。感謝の気持ちで必ず、いただきますとごちそうさまと声にだしていこうと思った。
・感謝の気持ちを表すことが、僕にできる恩返し。
・すべての豚が殺処分になってしまう辛さは想像もできないが、社長の養豚場再開の決断はとてもすごいと思う。

これからの日本を支えていく子供たちへ、「命」と「食」はつながっていることが、
しっかりと届いた授業となりました。

夢農人では、こういった次世代につなぐ食育、農業についてなど積極的にご協力致します。
豊田市立高岡中学校のみなさん、ありがとうございました。


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